私が貢献できること
農業経営者の支援には「想いである理念」と「取り組む戦略」を正しく理解した上で、経営管理・計画・製品開発・マーケティングや衛生管理まで、全体を網羅し、一貫性ある支援を展開する必要がある。その前提のもと、6次産業化を進めるには商品開発や販路開拓などの機能別戦略であっても上位戦略との整合性が取れていることが必須で、その結果として打ち手のバラバラ感がなく、事業者にとっても理解しやすく、そしてアウトプットではなく、アウトカム(成果)の実現を可能にする。このような考え方と進め方は事業者が求める支援の満足感の充足に貢献する。
■ 得意分野の実務経験・支援実績の概要・成果
年月日 | 地域 | 農林水産物 | 専門分野 | 概要・成果 |
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2020/4/1-2022/3/31 | 岩手県 | 稲作 | 経営改善 | 金融機関からの支援依頼は、苦境状態である稲作農家の改善計画策定であったが、苦境状態に至った理由とその解決に関して、事業者が考える課題、金融機関が考える課題は圃場の急な拡大によって適期作業ができず収量が激減したので、圃場を縮小し小さな経営を目指すというものだった。しかし、ヒヤリングや現場踏査などから本質的な課題は、圃場は整理するが拡大成長を目指すという課題を再設定し支援を行う。具体的には、育苗施設・乾燥・精米施設を建設し、自社だけではなく地域生産者も活用できることで中心的経営体として地域の活性化に貢献する。冬季除雪作業の新作業メニューを作成し作業稼働率の向上による周年雇用と利益ある売上を確保する。結果、新規事業である乾燥・精米等受託作業を含め売上高は2年間で約170%の成長となった。 |
2020/4/1-2022/9/1 | 茨城県 | お茶 | 農山漁村資源活用 | 地域のお茶生産グループから米国への輸出支援依頼により取り組む。米国はアレルギーによる死者数が世界一多く輸入に対する厳しい制約がある。具体的には米国食品安全強化法への適用のために危害の未然予防管理を含む食品安全計画の策定が義務付けられその策定にはPCQI資格取得者が作成しなければならないとなっている。その資格を生かし食品安全計画を策定し、米国輸出のためのサンフランシスコで開催されたイベント参加を実現する。イベントでは米国の輸入業社が取引を希望し、商談を開始し、現在最終プロセスまできている。加えて、製茶工場の衛生環境の整備も必要であり、新たにHACCP対応した工場を建設し、生産体制を手づくりから脱却し、機械化、自動化が進められた。 |